先日知人が kindle から電子書籍を出版しました。その出版にあたり幾つかアドバイスをさせていただいたので、そのアドバイス内容をQ&Aとして記録しておきます。
※この記録は 2013年10月の物です。
Q:電子書籍の原稿が出来ました。「一太郎」を使ってKindle/mobiに変換しようと思っていますが、如何でしょうか?
A:豊作パブリッシングの場合、一太郎を使って .epub3 にしてから kindle Gen を使って .mobi にします。
これには幾つか理由があります。
- 一太郎で表現しきれない表現をしたい場合、epub をバラして直接 .xhtml をいじりたい。
- 一太郎の書き出す ePub にバグがある場合があります。この場合も直接 .xhtml をいじりたい。
- 将来他の電子書店、google play、iBook storeなどに販売したいので、epub3 でデーターを持っていると販売をしやすくなります。
Q:epub をばらしたり固めたり、エラーチェックするツールを教えて下さい。
A:こちらのエントリー「電子書籍(kindle)を作る7つのツール」を参考にして下さい。
Q:出版する電子書籍の内容が、ギャラをもらってやったセミナー内容とかぶってしまうのですが、著作権とか問題ないでしょうか?
A:著作権に抵触するかどうかに関しては、弁護士に相談してもらうとして、内容がかぶってしまうのはある程度しょうがない事だと思います。同じ原稿を使うのではなく、新たに書き起こした物であれば、問題無いと思います。念のためセミナーの主催者には書籍を出す事を伝えておいた方が良いかもしれません。
Q:ギャラをもらってやっているセミナーと同等の内容の書籍ですが、販売価格を最低価格にしようと思っています。如何でしょうか?
A:今回出版されるノウハウ本には価値があるので、ある程度の単価を付けておいても良いと思います。アマゾンセレクトに登録し、250円以上の価格を付けるとロイヤリティー率が70%になりますので、ひとまずは250円で販売をされては如何でしょうか?
Q:画像にキャプションを付けているのですが、実機で閲覧すると、画像とキャプションが離ればなれになってしまいます。どうしたら良いですか?
A:epub3 として考えると、色々と出来ます。ガイドを見ても色々と出来る感じですが、実際に実機で見てみるとそうもいかないのが現実です。
考え方としては、1996年頃のブラウザと同じ感覚でレイアウトします。キャプションタグを使えばいいのですが、ブラウジング出来る端末が多すぎます。kindle系でも数種類、タブレット端末でもかなりの種類、スマホでも・・・
現在の秋田の結論としては「レイアウトにこだわる事は出来ない」です。
画像にキャプションやタイトルをどうしても付けたい場合は、キャプションもタイトルも画像にしてしまう。これしかないです。
Q:画像は左寄せですか?右寄せですか?
A:画像は中央寄せにして、文字を回り込ませないようにした方が、レイアウトを考えやすいので、豊作パブリッシング で作る書籍はほぼ中央寄せにしてあります。
Q:iOS で見ると字下げが変なレイアウトになってしまいます。どうしたら良いですか?
A:iOS の場合、<p> タグの字下げが余分に入ってしまいます。文章を書いている時に入れている段落の次の全角スペースを取り除き、CSS にて <p> タグに字下げを入れたりします。
画像も <p> タグで括られているので中央寄せしていても、下がっている分右に寄ったりしてしまうので、画像に付いている <p> タグを取ったり、CLASS を付けて字下げをしないようにします。
Q:無料キャンペーンをしようと思うのですが、どんなタイミングでやったら良いですか?
A:今回の書籍は商売をされている傾けのノウハウ本なので、平日に無料キャンペーンをするのが良いと思います。日数は5日もらえますので、豊作パブリッシング の場合3日連続と2日連続の2回に分けるようにしています。
少しはお役に立てたようで、無事出版されました。
photo credit: tribehut via photopin cc
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